| phase 5 誕生日・午後0時
「・・・・・」 この「間」はいったいどうしたもんだろうか。私は冷めかかったコーヒーをぐいっと飲み干してみたりなんかしちゃったりして、で、たばこに火を灯けたりなんかしたけど、気持ち的にはもうすっかり出口に向かってて、それどころか家に帰って布団にもぐってぶるぶる震えて90分経過ってくらいの気分だった。そういえば、今日はしのごん(注:妻の呼び名)は午後は仕事休みだから一緒に昼食を食べることになってたんだ。そうだそうだ、もうすぐ12時になるよ。もう帰らなきゃ。・・・って、たぶんここまでで5秒。 「実は」 えーとえーと。これってどういうことかな?私は、なんだなんだなんだなんだとゆっくり思いながら、オフィスの奥に戻る彼女の後ろ姿をぼーっと見送った。 果たして、彼女はすぐに戻ってきた。 「あのー、それって?」 なんだかよくわからなかったが、三月中に登録するために通常のデリバリとは別枠で特別に送り込まれてきたタマだったらしい。言うなれば、年度末マジックであろう。 うう〜む。私は眉間にしわを寄せて本気で考えるふりをしてみたが、本当のところは、頭の斜上にホワワ〜ンと浮かび上がった“黄色いSLKに乗った自分の姿”に、うっとりしていたのだった。 |
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