SLKと暮らす。
phase 7 家族会議

「まずは、お昼ごはんにしましょう」
しのごんはお腹が空くと機嫌が悪くなるのだ。それはとてもまずいのだ。

私としのごんと井邊くんは、ショールームのすぐ向かいにあるケンタッキーフライドチキンに入って、チキンフィレサンドを食べながら話をした。基本的に2対1で“買い”ある。しかしながら、この段階で決定することはできなかった。

ショールームに戻ると、井邊くんはぶう〜んと帰って行った。私たち二人で、ご商談の時間である。いろいろといろいろな説明を受けたのだが、なにはともあれ、支払いができるかどうかを見極めなくてはならない。翌日の朝に返事をするということにして、見積もり書とローンの支払い見本をもらい、しのごんの折り畳み自転車であるところのしのごん号をファミリアセダンのトランクに積み込んで、私たちは帰宅することにした。ファミリアセダンのトランクはしのごん号を収納してもスカスカであり、それに対してSLKではこうはいかないよなあ、と思うと若干ではあるが気が重かった。

家に帰ると、さっそく二人で家族会議の開催である。どうやっても現金でばしっと買えるわけもない。リース、ローン、ウエルカムローンの三通りの見積もりを比べてみると、大筋では金利に大きな差は無いことがわかった。基本的には長く乗るつもりなので、リースはやめといた方が良いだろうということになった。ウエルカムローンも、3年あるいは5年経過後に手放すつもりならば悪くはないだろうが、結局その時点で再ローンを組むのは目に見えているので、なんだか面倒くさく感じられた。結局のところ、普通のローンを選択することになった。SLKならいざという時にも高く売れるだろう、という読みもあった。

頭金として入れられる金額はけして多くはなかったので、月々の支払い額はおのずと冷や汗モノになってしまう。できる範囲で無理をしても、なんだかちょっと不安になってしまうほど。こんなことならSLK貯金をしておけば良かったなあ、と心の表層で悔いてみたが、何も起こらなかった。そうなのだ、今回の買い物は大衝動買いなのである。

それから、しのごんは得意のClaris Worksを使って、繊細かつ大雑把に消費分析を試みた。毎月の予算内には収まらないこともなさそうに思えた。とは言うものの、雑多な物欲のさざ波や小波ならなんとかなっても、中波以上の物欲が発生した場合の適応力がほぼ無くなってしまいそうな感じであった。それに、イザという時にどうする? 結局のところ、頭金をもっと用意できれば良いみたいだ・・・

しのごんが言った。
「じゃあ、しのごんが100万円貸してあげるよ」


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