SLKと暮らす。
phase 10 そして、納車

4月3日。待ちに待った納車の日である。

しかし、起きたのは10時ちょっと前であった。遅刻だ。

ディーラーに電話し、11時頃に着く旨連絡する。ふつー、こんな日に遅刻するか? 待ち切れなくて予定よりも早く着いて然るべきではないか? だが、僕らはそういう夫婦なのである。結婚披露宴の時も、揃って50分遅刻で会場入りするようなダメ人間夫婦なのである。

そそくさと出かける用意をして、ディーラーに向かうことにする。さて、いつもは自動車で出かける場所に、どうやって行けば良いのだろう? 普通ならタクシーに乗るところだ。そうでなくとも、私はタクシーに乗りがちなのだ。しかし、その時点での私たちの結論は、「バスに乗って行く」であった。500万円もの予定外の買い物をした私たちは、無駄遣いは極力排除するという誓いを立てた(はずだった。少なくとも当時は、であるが)のだ。自宅から5分も歩けば202号線に出る。そこからヤナセ小田部店までは一本道である。まっすぐ進むバスに乗れば自動的に到着する。到着するはずなのだ。いや、到着するはずだった。

僕らが飛び乗ったバスは、なんの因果か、原の四つ角で左に曲がるヤツだったのだ。原の四つ角で、バスを降りて、さて、どうする? 本来であれば、まっすぐ進むバスに乗り直すところだ。しかしその時点での私たちの結論は、「歩いて行く」であった。その理由は、小田部まで行くバス代は既に使い切ってしまっていたからだ。バスは小刻みに乗ると割が悪いのだ。バス停二つ分くらいだろうとタカを括っていたというのもある。原の四つ角からヤナセ小田部店まで、いつもなら車でずばーっと着いてしまうのに、実際に歩いて見るとことのほか遠かった。道沿いの神社の庭では、桜が咲いていた。

結局、ディーラーに着いたのは11時半だった。

納車に伴う説明を受けたりお茶を飲んだりして、乗り出したのは、記録によると午後12時56分であった。

実は3月末で退職なされていた上品なお姉さんが、偶然来ていたので、せっかくだからと記念写真を撮ってもらうことにした。お約束である。


[ index ] [ previous | next ]

©1999 Eiichi Misaka / Meak Digital Graphics. All rights reserved.